3月14日の独り言

ウクライナに平和が戻る事を強く祈念します。

週末の感想です。金曜日の低学年スクール終わり17時10分の飛び出しで新幹線で鹿児島へ移動。ビーラインスポーツパーク姶良での障がい者サッカー指導者研修会にインストラクターで行ってきました。「姶良」関西人には当て字でも読めない。勘でもわからない。

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「ゆら?」かと思いましたが、正解は「あいら」です。鹿児島FAの方に教えてもらって、「ああ読めないんですね。我々は慣れてるから。」と・・・。大阪なら「放出」読めるか?みたいなもんです。さて、飛び出しの新大阪に移動中に緊急事態の電話が・・・。「上野さん○○です。私が濃厚接触者になって帯同できなくなりました。」鹿児島FAの今回OJTでインストラクター養成に入る予定だった方です。「とりあえず新幹線の時間があるので向かいます。」と伝えてから頭がぐるぐる高速回転。新幹線では鹿児島FAとJFAからの連絡がせわしなく交互に入りました。この2日間のコースは普通はインストラクター2人で担当し、主催FAから事務方が1名出て3名で運営するのが通常です。受講生の人数によってはインストラクター3人などの場合もあります。それが元々担当の2名のインストラクターが蔓延防止で行けなくなって、俺1人+OJTの○○さんと2人で担当する事になりました。JFAの担当者から「すみません。上野さん以外に行ける人がいなくて、最悪は○○さんと2人でお願いできますか?」と1週間前に確認が入り、「まぁ2人でも○○さんとならなんとかなりますよ。」からのOJTもいなくなってすべての講義・実技を1人で担当する事になりました。鹿児島FAからの事務局は急遽、初日は鹿児島FAの事務局長の久留米さん、2日目は鹿児島のユースダイレクターの出村さんが来て助けてくれました。出村さんは、俺が大阪のユースダイレクターの仕事をしていた時にJJPの海外指導者研修でベルギーに派遣されたグループで12日間同じだったので旧知の仲で助かりました。

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前泊のホテルに入ったのは23時過ぎ、当初は濃厚接触になった○○さんが迎えに来てくれる予定でしたが、当日急遽にもかかわらず、鹿児島FAが22時着の鹿児島中央駅からホテルまでの車を手配してくれました。駅から会場の姶良市のホテルまで車で約1時間かかります。移動中にJFAからタクシーで駅からホテルまでの移動の許可も得ましたので、気の毒で鹿児島FAにはワンターンは断りましたが、大阪人はすぐ甘えるので、ツーターン目は断る事なく、「そ~ですか~すみませ~ん。」とすぐに甘えました。研修会は1人担当の覚悟を決めて2日間しっかり伝達しました。もちろん笑いは忘れずに。つかみの挨拶は、みなさん時間厳守で初日開始15分前には集合していました。昔、沖縄で研修を担当した経験から「昔、沖縄で沖縄時間じゃないじゃないですか?みなさん時間どうりで。」と挨拶したら、沖縄の方が、「鹿児島よりましや。南国時間は鹿児島や。」って言ってましたよ。「みなさんどうしたんですか?」南国ジョークで中笑い。2日間休憩後の再開の度に繰り返して笑いを育てました。実技には鹿児島ユナイテッドのフューチャーズという知的障がいのサッカーチームの選手達が2日間手伝ってくれました。2人でやる事を1人でやるのは2倍大変ですが、逆に2倍の経験が積めて、試せます。何事もメリットとデメリットは表裏一体です。少しの不安はありましたが、とても良い経験になりました。鹿児島FAから様々手厚いサポートをいただきました。感謝です。社会に出れば、そういう事の連続で誰もが壁にぶつかり、正解のない問題の解決方法を探して、工夫して壁を乗り越えていると思います。

ここで言いたいのは、そういう社会で起こる問題を乗り越える練習が学生時代の勉強とクラブや趣味の両立です。学生時代には両立は難しく感じると思いますが、人間の限界はトレーニングで伸ばせます。子どもはたくさんの可能性や能力を持っています。両立する中での工夫や失敗の経験は良いトレーニングとなり、間違いなく社会に出てプラスになります。目標の高校に入る為にクラブをやめて勉強に専念する。それは最終目標が第一志望高校に合格とか、大学まで高学歴を積みあげる事なら近道になるかもしれません。でも目標が社会に出て活躍し、リーダーになって困難にも解決方法をみつけれる大人になる。事だったら、学生時代に勉強以外の負荷を減らして勉強だけする事は遠回りかもしれません。私は個人的には明らかに遠回りだと思っています。「若いうちの苦労は買ってでもしろ」昔から言われていますが、私はその通りだと思います。社会に出れば2.5人でやってる仕事を急遽1人でやる事になる事は少なくない場面であります。学生の義務の勉強プラス自分のしたいサッカーを両立するなんて、間違いなく良いミニシミュレーションになります。指導者は忍耐強く選手の成長を見守らないといけません。保護者のみなさんも忍耐強く勉強とサッカーを両立させる方法を子どもが見つけるまで見守っていただけると、今は苦労しても社会にでてからの応用力は、何かひとつだけやって、保護者にその他の負荷を削ってもらってお膳立てしてもらってきた同年代よりは、はるかにたくましく育っている事と思います。ぜひ、一緒にクリエイティブでたくましい大人を育てましょう。

NPO法人 吹田南FC

上野 二郎